ニュース: 2008年2月アーカイブ

 アメリカにおいて、iTunes Storeの売上が音楽販売で二位になったとのことです。

CNET記事:アップル、音楽販売でBest Buyを抜き業界第2位に--米調査

 また、アップルのHPにもニュースリリースがありました。

 その中で、個人的に関心をもったのは、アップルのHPにあった以下の内容。

iTunesはこれまでに40億曲以上を販売しましたが、2007年のクリスマスの日には、その日だけで2,000万曲という驚異的な数の楽曲を販売しました。

 クリスマスソングをプレゼントするというカタチでの販売がされたからなのかと思うのですが、単純に1曲100円と計算すると一日で20億円の売上となるわけです。

 一方、日本レコード協会が発表した、CDなどのパッケージと有料配信の販売金額の合計は2007年で合計は4,666億円(一日あたり約13億円)となるわけなので、この20億円という数字の大きさがわかります。

 さらにいうと、日本におけるPC向け音楽配信市場、サブスクリプションモデルを含めたとしても2007年度で約65億円に過ぎません。実に、米国の数十分の1程度。(ちなみにモバイル向けは680億以上と10倍以上存在)

* 日本における各種金額は日本レコード協会2月21日プレスリリースより抜粋しました。

 アメリカにおいても間違いなくP2Pでの音楽ダウンロードはされていると思うのですが、ここまで差が多いと日本の音楽レーベルがインターネットでのダウンロードに商機を見出すことは難しいのではないかなあと思ってしまいます。

 となると、市場が10倍存在するモバイル市場にフォーカスし、モバイル利用ユーザーに広まるようなプロモーションを行うのが正しいのかと思いますが、公式サイトが飽和状態の上、フィルタリング規制の問題もあるので、プロモーション要素としての広がりも難しい気がしています。

 そうすると、必然的にライブのようなリアルの場に向かうのかもしれません。ただ、ライブの価格にしろ高校生が手軽にいくには一度あたりの単価も決して安くはないわけで。

 と、考えると次第に音楽市場は高年齢化していくのだろうと思いますが、結局、パッケージと配信の合計市場は微増しているおり、なかなか前途多難な市場です。

 だからこそ、次の一手を考えられると強いのかもしれませんが。

 先月のこの記事を読んだ時点でわかっていたことではありますが、2008年のパリーグの全試合がYahoo!動画で見られるようになることが正式に発表されました。

記事:TVバンク、2008年度パ・リーグ全試合を「Yahoo!動画」で無料配信(CNET)

 ちなみに、裏側で配信する技術はTVバンクのP2P技術、「BBブロードキャスト」とのこと。(これは過去の中継と同じですね)

 また、この発表を見るときになるのは、今まで「プロ野球全試合放送」をうたっていたスカパーの対応。というわけで、2008年のスカパーのプロ野球特設ページを見てみたわけですが、今のところ「全試合放送」というようなアナウンスはありません。

 ただ、間違いなくスカパーにとってはプロ野球はドル箱コンテンツだと思うので、なんらかの対応が必要になるのは間違いないところで、そこで思うのは、ソフトバンクサイドが提示する条件です。

 単純に権利の再販ですむものか、というと個人的にはそうは思っていません。なぜなら、孫さんにとって「テレビ」は昔から渇望していたものだから。

 96年のテレビ朝日の株式取得、JスカイBの立ち上げの時代から宿願としていたテレビ的なコンテンツを手に入れたわけで、この核となるコンテンツと中心とし、ソフトバンクがもつ固定、携帯の通信インフラを組み合わせることで、強大な「インターネットTV」を今後作りにいくことは間違いと思っております。

 そこで、その核となるコンテンツを必要としているスカパーに対し、コンテンツを提供する代わりに、チャンネルを運営する事業者に対し、共同でインターネット配信を行わないかという提携関係を結ぶことが考えられます。(スカパーで配信している事業者をソフトバンクがターゲットにしていることはベネッセチャンネルの例でも明らかです。)

 もちろん、スカパーJSATの大株主にはNTTComが存在したり、過去、NTT東西と共同で会社を立ち上げたりという現実があるので、スカパーとしてソフトバンクと提携関係を結ぶことが難しいことはわかっています。

 ただ、もし、このパリーグの権利がスカパーにとって現時点で一番の競合になっていると思われるJ:COMの手にわたったら・・・と思うと、どうなるのでしょうか?

 個人的には「地上波」のレベルでは「放送と通信の連携」は起きないと思っている(P2Pを使おうともインターネット上で地上波のトラフィックをさばくことは現実的ではない、ワンセグを活用することで(*1)すでにPCやケータイで地上波を見ることができるから、というのがその理由)反面、スカパーやCATVのような多チャンネルのコンテンツに関しては間違いなくインターネットやモバイルで配信される流れが強まると思っていますので、非常に気になります。(個人的にはスペースシャワーTVがケータイやPCでサイマルで見られるのならば月1,000円は払うのですが…。)

 とにかく、この一ヶ月の間、目が離せない話題です。

*1 2008年より独自番組が配信可能となる予定ですが、今のところ地上波に関してはサイマルを続けるのではというのが個人的な見解です。

 最近、色々なブログで話題になっていた「はてなの京都移転」について、ITmediaに掲載された岡田有花さんが書いた記事のなかに、すごいいいコメントがありました。

参考URL:米国から京都へ はてな近藤社長の真意は

 それは、記事の2/2にある以下の言葉。

「ネットサービスはもしかしたら、『そんなところまで求めていない』という段階まで入り込んでしまっているのかもしれない」――ネットの進化の停滞のようなものを、最近感じている。ブログ、SNSに次ぐキラーなテキストサービスは、まだ登場していない。

 「イノベーションのジレンマ」の世界にWebが入り込んでいるともとれる言葉ですが、みながうすうす感じていることをWeb屋の世界で大きな支持を集める「はてな」と「岡田有花」さんのコンビの記事で書かれていることに意味があると思っています。

 さらに言えば、そろそろ自分達はインターネットから生活を取り戻さなければいけない時代になっているのでは、とも考えました。

 「ライフログ」がインターネットにおける次のブームかとも言われているけれども、結局の所、インターネットは生活を便利にしたり、ちょっと楽しくしたり、コミュニケーションを豊かにする手段でしか過ぎないのでしょう。

 やはり大事なのは「身体」であり、「生活」だということを強く感じさせられる記事でした。

 そういえば、岡田さんは「ネットで人生、変わりましたか?」という書籍も出されています・・・やはり、彼女の頭の中では人としての人生や生活が中心にあるのでしょうか…。

 今日は前職関連の記事をよく見た一日。日経新聞の記事になっていたり、CNET Tech Ventureで受賞されていたり、というところ。

 色々思うところがあり辞めた人間ですが、古巣の動向は気になるもの。また、いずれの話も自分が多かれ少なかれ関与していた内容であるだけに、少しは自分がやったことが役に立ったという印象です。

 ただ、営業だったり企画だったりをしていた自分よりも、なによりも最前線で開発していた開発メンバーと自分の下で実際の作業を行ってくれていた製品企画のメンバーには、ありがとうございました&おめでとうございます、といった気持ちでいっぱいです。

 と同時に、こういった形で表に出るベンチャー企業に在籍し仕事をしていたということは、ベンチャーキャピタルの業界の中では結構価値のあるものかもしれないと思わされます。何をどうやると、どのような結果が出てくるか、出てきやすいかを現場の視点から見ることができていたということですから。

 何はともあれ、おめでとうございました。

・・・さて、仕事に戻ろう。

 FONとlivedoor Wirelessの提携が発表されました。

CNET:フォン・ジャパンとライブドアが提携--FONユーザーがlivedoor WirelessのAPを利用可能に

 個人的には通信畑出身ということもあり、ライブドアとUSENのタイアップの時代に無線LANとFTTHが連携したら面白いと思っていたのですが、最大7.2Mbpsのイーモバイルを初めとしたメガビットクラスのデータ定額制の普及が始まってしまった今となっては正直遅かったと感じます。正直、どこで電波を安定的に捕まえられるかわからないので、使いにくいという印象。

 個人的には、Yahoo!の無線LANスポットを今でも継続的に使っているのですが、この場合「マクドナルド」という確実な利用スポットがあるから利用し続ける価値があると思うわけですが、今回の提携ではなかなかそういったスポットを提供するのかが今のところ疑問です。そもそも、無線LANの電波自体がそれほど安定しているわけでもありませんし。

 山手線の内側に強いLD Wirelessと住宅地に強いFONの特徴が生かされるといえば生かされると思うのですが、やはり「確実に利用できる場所」という観点でいうと正直つらい提携なのではと思います。

 もっとも、広告モデルと結びつき、店舗では一般的に利用できるようになれば話は別かもしれませんが…(そういうわけで、USENとの相性はよかったと思います)少し動向を見守りたいと思います。

 

 今日は気になるニュースが何本かあったので、それらを紹介します。

1.NTT、ベンチャー投資ファンド設立・100億円規模

 NTTが通信関係のベンチャーに投資する100億円規模のファンドとしてNTTインベストメント・パートナーズファンドおw立ち上げたとのこと。NTTもベンチャー投資も仕事の一環で多少なりとも知っている身としては、これまたすごい組み合わせだというのが正直な印象。

 NTT出身のベンチャーマンというのは結構いて、一度マイネット・ジャパン上原さんとも宮崎で話して同じ印象をもっていたのですが、人としてはベンチャー企業との相性は決して悪くないと思っています。むしろ、NTTで社会人の常識を身につけた上で意識的にベンチャーに転進する場合が多いので(自分が身につけられたかは別として)、むしろ相性はいいと思っています。

 ただ、組織としては、やはり難しい所があるのではというのが正直な印象です。そういった点で、ファンドの無限責任組合員として活動するよりも、別のファンドに出資する立場の方が向いているのでは、と感じてしまいました。

2.藤巻幸夫氏がイトーヨーカ堂の取締役を辞任

 健康上の理由といわれておりますが、どうなんでしょうか?個人的には本を何冊か読ませていただき、そのバイタリティを素晴らしいと思ってるので、次の活躍を期待したいと思います。

3.MS、Yahoo!に買収提案

 5兆円規模とのことですが、実現するのでしょうか?もし実現したとしたら、次、Googleはインフラ系、もしくはAppleを買収しそうな気がします。(Appleを買収したら、OSとSearchの勢力が2分されるわけで・・・)

 単純に、MSのOS上のスタートページが全てYahoo!になるだけでも、相当のインパクトがありそうな気がします。今後が気になりすぎるニュースです。 

 朝日、読売、日経の三新聞の合同サイト、「あらたにす」。発表当初は「any」と呼ばれていた記憶がありますが、また、すごい名前で始まったなあという印象。

 ブログやはてなブックマークを見てみると「RSSがない」を中心に、結構な言われようですが、早速サイトをチェックしてみると、これはこれでありだなあと思いました。

 個人的によかったのは一目見て情報が目に入ってくる(印象がある)ことと、各誌の書評コーナーが独立したコーナーとして存在していること。

 前者に関しては、世の中の流れを「つかむ」という点で良くできていると思いますし、後者に関しては、面白い本に出合える可能性が増えたという点(なんだかんだいって、新聞の書評で取り上げられる本にハズレな少ないです)で個人的には評価できると思います。

 特に前者の「つかむ」というのが個人的には意味のあることだと思ってます。自分自身毎日通勤中に日経新聞を読んでいるわけですが、必ずしもまんべんなく情報を拾っているかというとわからないというのもあります。かといって、Yahoo!ニュースに代表されるネット上の情報では、無意識のうちに自分の好みに左右されてしまっていて、対局をとらえる形で情報を得ているか微妙だと思うことがあります。

 その点で、この体裁であれば、おおまかな世の中の情報はつかみやすいと思い、好感を持ったわけです。

 元々物事を比較する癖や新聞を読む習慣があるからかもしれませんが、ネーミングはともかく、この体裁は考えられているなあと思います。

 もっとも、継続的にサイトを使ってみなければ評価はできないのですが、まずは好印象ということで、今後も使い続けてみたいと思います。

Profile

HN:decchy
大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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