ビジネス: 2008年5月アーカイブ

 仕事柄、コンテンツ産業をどのように盛り上げていくかは常にウォッチしていることもあり(むしろ、それが仕事なわけですが)今月末に東大で開かれるキャラビズ研究プロジェクトのキックオフとなるスペシャルレクチャーに参加することにしました。

 『キャラクターライセンシングビジネスの挑戦:~キャラビズにイノベーションは起きるか?~』と銘打たれたこのレクチャーに対し、個人的に2つのことを考えられればと思っております。

 一つ目は、キャラクタービジネスにおけるイノベーションとは?という個人的な疑問に対してのヒント。

 個人的には、キャラクタービジネスの発展は、イノベーションよりもシチュエーションやエモーションによってもたらされると思っているのですが、それに対し、他の人がどう考えているのかを知りたいと思っております。

 そもそもイノベーションと定義付けたくない理由は、言葉の定義があいまいで本質がぼやけてしまうと考えているからです。

 例えば、「ケータイストラップによるキャラクタービジネス市場の拡大」をイノベーションと呼ぶかといった問題がそこにはあります。携帯電話という新しいデバイスの出現に伴い、新しく開発されたという意味ではイノベーションと位置づけられるのでしょうが、キーホルダーや江戸時代の根付(*1)が変化したものと考えると、イノベーションとは考えにくいと思います。

 その他、メーカー主導型からWeb2.0的なユーザー主導型になることがイノベーションなのかと言われても難しい所で、個人的には「イノベーション」という表現の定義について腑に落ちるヒントを得られればと思っております。

 その上で、もう一つ本講座で期待しているのは、生々しい話からビジネス展開の進め方についての手がかりをを得られるかということ。

 特に「グローバルを目指す」「キャラクターの世界観を理解する」「ユーザの声に耳を傾ける」といった当たり前のことではなく、エッジの利いた具体的ななにかを聞き逃さないようにしたいと思います。

 もっとも、講座に参加することもそうですが、社会人になって以来始めて本郷キャンパスに入ること(*2)にもワクワクしてしまっております。

*1 ギャラリーフェイク(小学館)の第5巻を参照下さい。

*2 昨年通っていた科学技術インタープリター養成プログラム社会人講座駒場キャンパスでの講義だったもので。

 職業柄、色々な会社の事業計画やビジネスモデルについてのプレゼンを聞くことがありますが、その時によく思うことがあります。

  • 正しい戦略をとっていると思うけれども、競合やリスクといった外的要因について考えられていない。
  • 対話をしないプレゼンテーションが多い。(相手の知識レベルを考えた上でプレゼンをしていない。)
  • ベンチャーキャピタルに何を期待しているかをはっきりとさせていない

 というのが主な所です。最後の点に関しては業界構造の問題もあると思いますが、前記2点についてはガッカリさせられることが結構あります。

 一番目の点については、自分の場合は基本的に事業計画通りいくとは思っていない前提で話を聞いているので、どうやってうまくいかせられるかという点や、リスクに対する対応策まで考えを示して欲しいと感じます。このあたりの情報があるのとないので、プレゼンの説得力が違います。(一番大事なものは「実行」なわけで、「実行」の見えないビジネスプランは説得力を持たないと思っています。)

 ただ、それ以上に問題なのは二番目の点。これは構造的な問題なのかもしれませんが、投資家は事業を知らない前提でプレゼンをする経営者の多いこと。これは話を聞いていて正直辛くなる事があります。事業会社出身という自分のバックグラウンドは別としても、投資家はそれなりに多くの会社の事業計画やビジネスモデルをみており、それなりに理解はできるので、もう少し相手の知識を確認した上でプレゼンをして欲しいと思うばかりです。

 もっとも、上記の課題は一般的なプレゼンの場としても当てはまることであり、また自分自身のプレゼンにおいても疑問符がつく場合もあるのですが・・・ただ、それにしても準備と対話の少ないプレゼンが多いと思う今日この頃です。

Profile

HN:decchy
大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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