書評:成功する企業家の「非・常識」勉強法/丸山学

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 およそ半年ぶりに「本が好き!」から献本をいただいた一冊。久しぶりにノウハウ本を読みたくなった際に献本の案内が来ていたので、応募しました。

 著者の丸山さんは司法書士を行いつつ、企業サポートのコンサルティングを行っておりますが、本書はその著者が実践しているノウハウを中心に、企業家が成功するにはどうしたらいいかがまとめられております。

 本書を読んでの印象は、著者の考え方は非常にシンプルに構成されているということ。

 具体的に言うと、基本的に著者が考える成功するための条件は2点

(1)インプットとアウトプットを効率的に行えるかということ

(2)物事を効率的に組み合わせられるか

ということに集約しております。(要は「生産性の向上」です。)

実際、各章では、テーマである「勉強法」「読書法」「人脈づくり」「アイデア発想法」「目標達成術」「モチベーションアップ術」について上記の2つの条件から具体的にどうしたらいいかのノウハウが述べられているわけですが、総論としては非常に納得できる内容となっております。

 例えば、本書第4章「成功する企業家のアイデア発想法はこうなっている!」で書かれている「アイデアの組み合わせ力」の話がそれに当てはまります。

 P125において著者は

  • (知識を)組み合わせて独自の情報・知識に変換してアウトプットする
  • インプットした知識に自分自身の実践例を交えて、独自の情報・知識に変換してアウトプットする

 といった手法により情報を加工することの大切さを説いておりますが、上記の内容は個人的にも非常に大事にしている点ですが、ジェームス・W・ヤングの名著「アイデアのつくり方」にも通じており、非常に納得感がありました。

 ただ、本書については2点欠点があります。それは、「成功」の定義があいまいであることと、各章の具体例が説得力のないことです。とりわけ前者がはっきりしないのが問題だと個人的には感じております。

 わかりやすい対比例として勝間本の代表でもある「年収10倍アップシリーズ」(*1)が挙げられます。この場合の成功基準は明らかに「年収10倍」(現在の新卒の基準だと年収4000万円位?)とうたっているので、成功のイメージが掴みやすいと思います。

*1 「無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法」「無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法

 一方本書だと、正直、著者の考えている成功基準が分かりません。年収なのか、事業規模なのか、敬意を払われる存在なのか、生き延びることなのか・・・成功に対しての定義付けがないと、本書の言葉が説得力を帯びてこないというのが率直な印象。 このあたりは著者だけでなく編集者のスキルの問題でしょうが、残念でなりません。

 結論としては、献本でいただいておいてという所ですが、本書に関しては「書籍としての文章には期待せず、目次で気になった項目だけ読み、実践してみる」位のショーケース的なスタンスで読むのがちょうどいいのでは、といったところでした。

 期待していただけにがっかりさせられた一冊でした。


成功する起業家の「非・常識」勉強法
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書評/ビジネス

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HN:decchy
大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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