書評:宮崎アニメは、なぜ当たる スピルバーグを超えた理由/斉藤守彦

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 以前紹介した、「日本映画、崩壊」の著者が、同日に公開された日米の映画ヒットメーカーが携わった作品の興行収入とその特徴を比較することで、宮崎アニメの独自性を論じる一冊です。

 映画宣伝手段としての「アドバタイジング」「プロモーション」「パプリッシング」に注目しつつ、どのように宮崎アニメがヒットしたかを読み解いているのですが、 「日本映画、崩壊」でも感じた特徴である数字を元に語る姿勢がストーリーに説得力をましています。

 その中でも、日本映画でありながら「洋画系」の映画館でジブリ作品が上映される理由(ロングランができるから、というのが一番の理由です。)や、都心部よりもローカル部でジブリ作品の興行収入が多い傾向がある(津々浦々まで宣伝戦略が伝わっているともいえるのですが)といった内容は非常に興味深いものでした。

 さらに、最近の「日常生活の中で映画を見にいく」「戦略的過ぎる作品を敬遠する」という傾向についてもなるほどと思わされる内容です。特に後者の戦略性は、近年200館クラスで公開しつつも、数億円の興行収入で終わってしまう作品が多い(*1)ことが気になっていたこともあり色々と思わされるところがありました。

*1
「ザ・マジックアワー」や「デトロイト・メタル・シティ」のように宣伝が突き抜けた作品や「相棒」や「花より男子」のように
テレビシリーズから作り続けてきた作品は例外になると個人的には考えてます。

 映画を見にいく際に少し背景を考えられ、楽しく思える一冊で、普段から映画を見にいく人に特にオススメです。

 

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HN:decchy
大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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