書評:敵は我に在り(下)/野村克也

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 昨日の上巻に続いて読み終えた四半世紀前の野村監督本の下巻です。

上巻が現役を引退した年の1980年に刊行されたのに対し、下巻では引退後、解説者生活を経た1982年に発行されただけあり、少し視野が違っております。

 上巻がどちらかというと自身の現役時代や何回の兼任監督時代のエピソードが中心であるのに対し、下巻では1980年代前半のスタープレーヤーも含めた分析、野球論が展開されております。

 下巻の中で特に面白かったのは人材育成に関する部分。自身のエピソードや王監督が助監督だった時代に行ったといわれるエピソードを通じ、「教えないことが大事」といっているのですが、考えさせられる内容でした。なぜなら、そこについつい勘違いしてしまう心理があると思ったからです。

 どういう事かというと、指導者の仕事とは「教えることではなく、人が育つようにすること」だということ。さらに言えば、指導者は、自分の経験や考えに当てはめて指導を行いがちになるけれども、それよりむしろ、指導を受ける側が試行錯誤して物事を学びとるプロセスを整備する事の方が大事だということです。

 基本的な思考や判断基準というものが野村監督の中で変わっていないであろう事もあり、内容としては近著のものと重なる部分もあったりしますが、下巻もやはり読み応えのある一冊でした。

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大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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