書評:巨人軍論/野村克也

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 現楽天の野村監督による巨人軍論。監督として一般的に知られている実績もさることながら、個人的に高校時代神宮球場でビール売りのアルバイトをし、ヤクルトの全盛期の時代を生で見て感じていたために、一層の説得力を感じて読める一冊。

 本書では、大きく二部構成にわけられる。

 前半の第2章から第4章では、V9時代の巨人軍の強さを「進取の精神」「人間教育」「軸となる人間の存在」「適材適所の配置」「管理野球」等といった形に分類し、自身の経験を交え分析している。

 また、後半の第5章、第6章では前半を踏まえた上で、「強い組織」の作り方といった組織論及び、伝統を構成する要素は何かといった伝統論について書かれている。

 その中で、個人的に印象に残った内容は、P149-P151で書かれている「優勝するにふさわしい」組織を作るためのポイント。

  • 適材適所と意思統一によるまとまり
  • 知力・体力・気力のバランス
  • 相手の弱点をつく
  • 選手に優越感を植え付ける

 「戦力の集中」のための方策と位置づけられている上記4点は実際に球場でアルバイトしながら野球を見ていた経験や印象からも納得。

 一方、その上で「エースと4番」だけは育てられず、天性の才能が必要というのが面白い。

 つまり、理想的な組織とは、組織的なまとまりとその軸となる人間の存在のバランスが上手く取れている組織ということだと感じた。

 と、同時に就任三年目で組織の熟成がすすみ、エース候補が復活したり育成される可能性が高い今年年の楽天が改めて楽しみに思えた。(昨年の絶対的4番、山崎武志が活躍できるかは不確定要素としてとらえる必要があるけれども…。)

 

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HN:decchy
大手通信会社でエンジニア・営業経験を積んだ後、IT系ベンチャー企業に転職、 営業・企画・PR等を行うマネージャー業務を担当し、 2008年の東京インタラクティブ・アド・アワードに入賞する等の実績を残す。
現在はプライベートエクイティに転職し、投資業務並びに経営支援、新規事業開発支援業務に従事中。

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